近々公開予定の映画『ダヴィンチコード』に関して、この映画で主役を演じる役者の1人であるフランス人女優オドレイ・トトゥー氏はこの映画を批判するクリスチャンらに対し、この映画はフィクションであるということを心に留めるべきであると述べた。
トトゥ氏は、映画の中でソフィー・ヌブーという暗号解読者の役を演じているが、現在この映画について大きな議論が生じていることに驚いているという。言ってみれば、この映画は娯楽のために作られているだけなのに、なぜこのような大騒ぎになっているのか、とトトゥ氏は疑問を投げかけた。トトゥ氏自身はクリスチャンの社会で育てられ、日常的に教会に通っていた。そして彼女自身がこの映画で演技をすること自体は、キリスト教の信仰を侮蔑する行為だとは決して考えていないという。
トトゥ氏は、「今行われている『ダヴィンチ』に関する議論はまったく私には問題のないことです。このような問題について書かれた本は今までにもたくさんありましたし、それにこれはただのフィクションです。これはなにも真実の話を演じようとしているわけではないのです。それにこれは宗教的な映画ではありません。みなさんこの映画はただのスリラーであることを覚えるべきです」と述べた。
またトトゥ氏と共に主役を演じるトム・ハンクス氏は、キリスト教団体や宗教指導者らによる映画『ダヴィンチコード』に対するボイコット運動に対して世界映画公開日の一週間前に批判を行った。
映画の中でロバート・ランドンという主役を演じているトム・ハンクス氏は、キリスト教団体・宗教指導者らに対して映画の内容をあまりに深刻に捉えすぎている、と批判した。
ロンドンイヴニングスタンダード紙によると、トム・ハンクス氏は、「いつもある映画を公開するときには、社会の中でその映画を公開してほしくないという社会団体が現れるものです。しかしこの『ダビンチ』の物語はただ娯楽のために作られた架空の話であり、このようなフィクション映画に対して真実に反すると逐一批判するのはナンセンスです。この物語はとても興味深く作られており、その面白さはすべて『対話の駆け引き』にあります。この対話によってキリストの名誉を傷つけることは決してありません」と述べた。
またハンクス氏は以前この映画の内容を真実と照らし合わせて議論することでより多くの人々が教会へと足を運ぶことになるだろうと主張し、「私はこの映画はもしかすると教会の宣教活動に終焉をもたらすかもしれません。もし教会関係者が『今週水曜日に福音について議論を行います』と呼びかて12人が議論に参加するとしたら、そのかわりに『今週水曜日にダヴィンチコードについて議論を行います』と呼びかけるならば800人の人々が議論しに現れることでしょう」と述べた。