米クリスチャンポストによると、50人近くの主要諸宗教の指導者らが史上初の同性愛結婚を阻止する憲法修正案作成のための請願書に共同署名を行った。
この動きはもともとある世論調査の結果、同性愛者の結婚を合法化することに対し、否定的な反応をする人の割合が減少したことから、プリンストン神学校のカトリック神学教授で福音プロテスタント団体と密接な関係のあるロバート・P・ジョージ氏により提案されたものであるという。3月の世論調査では米国クリスチャンの51%は同性愛結婚の合法化に対し反対の意を表明したが、これは2004年に調査した際の63%を大きく下回っている。
“Religious Coalition for Marriage(結婚のための宗教連合)”による声明文によると、
「米国中で結婚という聖なる儀式が危機的状況にあります。わが国の宗教共同体の指導者らとして、私たちはこのような危機的状況に対し、のん気に構えているわけにはいきません。私たちはこのように各宗教指導者らが共同で請願書に署名することが、結婚を再定義し我々の社会全体で法的に同性愛結婚を合法化することを阻止する唯一の強力な手段であると確信しています。
私たちはすべての善良なる意思を持った米国民が堂々と同性愛結婚反対の意を表明し、結婚の国家的定義付けを含む憲法修正案の民主主義的手続きに共に取り組んでくれることを望んでいます」と述べた。
この同性愛結婚合法化に反対する請願書署名者には、多くの人々を代表するとても影響力のある福音主義プロテスタント教指導者である米国最大のプロテスタント宗派であるサザンバプテスト協議会の指導者らを含むプロテスタント保守派指導者や、ルーテル教会ミズーリ州議会会長、米国福音主義連合協会会長らが含まれているという。
その他の署名者にはフォーカスオンザファミリーのジェームズ・ドブソン氏、福音主義者ジェームズ・ケネディ氏、パーパスドリブン著者で米国メガチャーチ牧師のリック・ウォレン氏、黒人系キリスト教会司祭チャールズ・ブレイク氏、米国福音主義ヒスパニック同盟会長サムエル・ロドリゲツ牧師、米国ユダヤ正教連合指導者 Tzvi Hersh Weinreb師 、米国正教会役員らが含まれる。またローマカトリック教会から7人の枢機卿、六人の司教らも署名に加わったという。
声明文では、
「2000年を向かえて私たちの社会では男性と女性は結婚というきずなによって結合されるという認識がなされています。
異文化間においてもすべての人々は実質的に結婚は男性と女性の結合によるものであるという理解がされています。このような結婚は普遍的で自然なものであり、このことによって子を産み、新たな世代を育むことが出来るのです。神によって聖別されることによって、結婚は市民社会の中に持続されうる制度なのです」と述べられていた。
結論として、結婚保護のための憲法修正案作成のための請願書の声明文ではすべての結婚そしてすべてのこの聖なる儀式を保護し米国中で聖なる結婚のありかたを促進するために奉仕する人々を神が祝福するようにという願いが述べられていたという。
この請願書に署名した宗教指導者らは彼らの所属教会信者らにはがきを配布し、この結婚の定義を加える米国憲法修正案に各地域の州議員の同意を得る事ができるように働きかけているという。24日にはこの結婚のための宗教連合組織で何百万人もの米国人に結婚の定義を含める憲法修正案を作成することを支持する一致した声明を訴えるための新たな力強いホームページを作成した(www.RCM.org )。このホームページでは信仰共同体にはがきを送ったり、掲示板を作成したり、結婚のための宗教連合組織指導者らに直接電子メールや手紙を送るための情報が示されている。また今回の声明文の原版と署名者全員の名前もホームページ上で閲覧することが出来るようになっている。