米紙クリスチャンポストの情報によると、最近のギャラップ世論調査によって、前回の調査と比較してかなり多くの日本人がキリスト教を信仰すると主張していることが明らかになったという。特に十代の若者の中でキリスト教信仰を主張する人の割合が急激に増えたという。
日本はキリスト教徒が1%にも満たない国家であるといわれていたが、今回の大規模な全国調査によると日本人のキリスト教徒の全体的な割合は6%に上るだろうということが示された。一方で、日本で最も人気のある伝統的な宗教である、仏教、神道の信徒数は減少傾向にあることも示された。
成人日本人の30%の人は何かしらの宗教を信仰していると主張しており、そのうちの75%は仏教徒、19%は神道、そして12%がキリスト教徒であったという。特に日本人の若者の間で前回調査と比べて著しい変化が生じていることが明らかになった。若者の間では、20%がなんらかの宗教を信仰しており、そのうち60%は仏教徒、36%がキリスト教徒あるいは神道であるという。
また今回の調査結果から、日本人の十代の人口のうち、7%はキリスト教徒であることがうかがえ、米ギャラップ社によると、この日本人の若者に見られるキリスト教徒数の増加度は驚くべき結果であるという。
日本の社会科学者らによると、今回の調査は今までに行われた調査の中でも最も大規模もので、児童から高齢者まで幅広い年齢層の日本人に対して宗教意識を調査したものであるという。
今回の日本人に対する宗教意識調査を企画したギャラップ社のビル・マッケイ氏は、「ギャラップ社によってデザインされた質問用紙を日本の専門家が見たとき、彼らは日本人は決して社会的に敏感でなおかつ個人的な質問には返答しないだろうと難色を示しました。しかしながら日本人は彼らの宗教について話す準備ができており、もし私たちが尋ねれば尋ねた以上のことを返答してくれるだろうと、調査専門会社である当社の直感が働いたのです。今回の調査結果は、第二次世界大戦の悪夢を打ち壊した日本人の現代の横顔を明らかにしてくれたと思います」と述べた。
マッケイ氏は今年末に放送される予定のドキュメンタリー番組のプロデューサーの1人でもある。今回の世論調査の目的の一つは、そのドキュメンタリー番組に調査結果を用いるためであるという。
ギャラップ社によると、ここ50年間のギャラップ調査において、今回の調査結果ほど重要な結果が得られたことはなかったという。なぜなら今回の調査結果は、日本の非常に魅力的な文化傾向を明らかにしたからであるという。
今回の調査結果を綿密に調べた結果、さらに人生に対する日本人の一般的な見方、精神的健康、道徳性に対して多くの日本人が失望していることも明らかになった。
また日本人の多くは死後の世界があることを何かしらの形で信じているにも関わらず、日本人の間で永遠に続く希望をもっている人はほとんどいないことも明らかになったという。
米国の十代の若者と比較して、日本人の十代の若者は人生に対して悲観的な見方をしていることも示された。前回の調査では、日本の85%の十代の若者が「なぜ自分がこの世に存在しているのかわからない」と答えたのに比べ、米国では自分の存在理由がわからないと答えた十代の若者は22%しかいなかった。さらに米国人の十代の若者の76%が「自分がこの世に存在する理由を常に模索している」と答えたのに比べ、日本人の十代の若者で自分の存在理由を模索している人はわずか13%。さらに「自分は生まれなければ良かった」と思う十代の若者は米国では3%しかいなかったのに比べ、日本では11%も存在していることも明らかになった。