3月4日から5日にかけて、およそ100人もの人々がロンドン・トラファルガースクエアに集まり、イラクで人質として連れ去られてから100日が経過している英国人キリスト教平和活動家ノルマン・ケンバー氏らのために徹夜の祈りを捧げた。
祈祷会参加者らは、バグダッドで平和活動中に拉致された74歳という高齢のキリスト教平和活動家の英国人ノルマン・ケンバー氏を含む4人の人質のために徹夜の祈りを捧げた。
自身を『義の剣軍団』と称する実行犯グループによってキリスト教平和活動家の4人が昨年11月26日に拉致された。
人質となっているケンバー氏とは40年来の友人であるバプテストピースフェローシップ会長のアラン・ベタリッジ牧師は、英国中の教会が先週末に人質解放の祈りを捧げることを要請し、「先週末は祈りのための週末であったがまた、ここ最近バグダッドから人質について何ら新情報も寄せられず、ともするとこの問題が忘れられがちになる現状の中で、私たちにこの問題を改めて気づかせてくれる良い機会を与えた」と述べた。
1月28日にアルジャジーラテレビ局にノルマン・ケンバー、トム・フォックス、ハーミート・シング・スーデン、ジェームズ・ロニー氏の4人の映像が公開されたきり、彼らの情報は途絶えている。
その画質が不鮮明な1月21日付の55秒の映像は、昨年12月7日に映像が公開されて以来、4人の生存が確認できる初めての具体的な証拠を指し示す映像であった。
ベタリッジ牧師は、「私たちは4人が無事であることに安心する一方、人質拘束から100日経った今、彼らに何が生じているのかという不安もあります」と述べた。
『義の剣軍団』は1月下旬の映像で、今回が米国とイラク当局にとって人質4人が殺される前に、全てのイラク人囚人を釈放する最後のチャンスであると述べていた。キリスト教平和活動チームのメンバーである、ベス・パイルズ氏はBBCに対し、「私たちは1月28日に人質全てを映した映像を手に入れることができた。彼らは非常に痩せていたが、しかし確かに生存していた。そして1月28日以来何も報じられていない。このことから私たちは彼らの状態のあらゆる可能性を考えさせるようになりました」と述べた。
今週、ノルマン・ケンバー氏の夫人が新たな声明文を発表し、「ノルマンは常に平和活動に関与してきました。彼はイラクで苦しんでいる人たちを助けるために平和活動チームと共にイラクに赴きました。11月26日に彼と、トム、ジェームズ、ハーミートは人質に捕られました。二本のビデオが公開され、二回目の囚人解放期日が過ぎてしまいました」と語った。
その後、彼女は夫が人質となってから今までどんなに精神的な傷を負ったかを告白し、「私たちはそれでも友人や全ての宗派の教会の方々、イスラム教徒など他の信仰をもつ人々、そして世界中の多くの人々に良く支えられてきました。私はこのように彼らのために祈ったり、手紙、花などを贈ったりすることに時間を割いていただける全ての方々に感謝の意を表したい」と述べた。