2005年世界メソジスト平和賞受賞者としてケニヤメソジスト教会司祭が選ばれた。この司祭は、1970年代当時反体制者の国民約30万人を虐殺し「アフリカで最も血にまみれた独裁者」と称されたウガンダ大統領イド・アミン氏の独裁政権に対してキリスト教徒としての強いスタンスをもって声を上げたことで賞賛を浴びている。
ロウィ・イマシウ司祭のための祝典が1月29日にケニヤメルにあるケニヤメソジスト大学において開催される予定である。世界メソジスト協議会議長のナイジェリアのサンディ・ムバン枢機卿が祝典において賞を贈呈する予定である。
ユナイテッドメソジストニュースサービス(UMNS)によると、世界メソジスト協議会最高責任者のジョージ・フリーマン牧師は、
「イマシウ司祭は全ての人々のための平和、和解、救い、希望のためのはっきりとした発言をし、非常に偉大な勇気を私たちに見せてくれました。」とイマシウ司祭を褒め称えた。
1977年に、東アフリカでイディ・アミンの悪政による反感が高まったときに、イマシウ司祭は東アフリカにおける平和と正義を強く提唱した。イマシウ司祭は独裁者アミンがウガンダのアングリア教会大主教に死刑宣告して教会を黙らせようと試みたとき、アミンは人殺しで抑圧者であると声を上げ、強く自分の立場を保った。
さらに、イマシウ司祭は南アフリカのアパルトヘイト制度についても強く反対した。
「ラウィ・イマシウ司祭はその生涯をイエスキリストの使徒として捧げ、50年以上もの間、世界各国の、特にアフリカ大陸の平和と和解のために勇気のある提言をしてきた。イマシウ司祭の信仰による勇気、創造性、一貫性のある行いはまさに世界メソジスト平和賞に値するといえるだろう。」という公式文をメソジスト協議会がUMNSに掲載した。
イマシウ司祭は1986年から1991年の間世界メソジスト平和賞を支持した世界メソジスト協議会の会長であった。イマシウ司祭は会長職に就任した最初のアフリカ人であった。イマシウ司祭は現在退職し、アフリカ大陸協議会世界福音伝道部部長として奉仕している。
今までに世界メソジスト平和賞を受賞した受賞者としては、前米国大統領ジミー・カーター氏、国連事務総長コフィ・アナン氏、ボリビア人の家事労働から活動家へと転身したカシミラ・ロドリゲツ・ロメロ氏などが存在している。また住まいを提供するキリスト教非営利団体"Habitat for Humanity"創設者ミラード・フラー氏が昨年この賞を受賞したという。