共同通信英語版によると、先月22日、中国吉林省長春市で当局未公認の家庭教会など、いわゆる地下教会の大規模な摘発があり、100カ所が家宅捜索を受けた。礼拝に出席していた計600人が拘束された。キリスト教に対する迫害状況を監視する団体、「中国支援協会」(CAA、本部・米国)が明かした。
CAAによると、拘束者のうち約500人は1〜2日間の取調べ後に釈放されたが、残りは複数の収容施設に入れられたままという。CAAは「中国政府の高次元の関与がある」弾圧として非難、即時釈放を訴えている。
また、拘束中の100人のほとんどは学生や大学教授など知識人ということが分かっている。CAAは「教育機関の発達した地域を狙った計画的な摘発」と指摘している。
拘束者のうち、1人の大学教授が特に厳しく取調べを受け、当局は20人以上を動員して教授宅の家宅捜索を行った。令状や事前報告はなかったという。教授宅からは20箱分の資料が運び出され、この教授はさらに1週間の尋問を受けた。CAAによると、当局は、「社会的安定を脅かした」疑いで教授の逮捕状を取った。
CAAによると、長春市内には地下教会が多数存在し、数千人規模の信徒が「共産主義政権の監視下に置かれることを拒否」しているという。