スイス・ジュネーブで開催中の超宗教国際会議(主催・世界教会協議会=WCC)は8日、第2日目を迎え、世界情勢を圧迫する諸問題の解決に焦点を合わせた宗教間対話と実行が急務であることを改めて確認した。この日、諸宗教から10団体、約130人が参加した。
議場では、過去数十年間にわたる宗教者対話が有益であったことが強調された。特に、女性や子供を取り巻く環境、政治・経済的搾取といった問題に改善があったとの報告がなされた。
一方、宗教者会議への参加が指導層に限られていることから、宗教者の全体的な意思決定機関としては改善の余地があるとの指摘もあった。
WCCの報告によると、アフリカ宗教連盟代表のワンデ・アビンボラ氏は、今回のような会議では全宗教の参加および利益が平等に追究されなければならないと述べた。同氏の発言は、議場に対し、アフリカや南米の土着宗教など少数派に対する配慮を求め、会議の運営規律の再確認を要求したもの。
イスラム教政治学者のヘバ・ルーオフ・エザック氏は、超宗教会議について、「(非宗教者に対する)改宗活動にならないよう注意したい」と話した。信仰の証しは奨励されるべきとした上で、同氏は、宗教者の価値観の押し付けとならぬよう配慮したいと語った。