宗教間の関係が悪化しているとの懸念を受けて、主要な信仰共同体(宗教)の代表が集まり、7日より3日間スイスのジュネーブで評議会「クリティカル・ムーブメント・カンファレンス」を開催することが、世界教会協議会(WCC)の発表で分かった。対話の機会を損なわせる暴力と差別が主なテーマ。
サムエル・コビアWCC総幹事は「超教派の対話はWCCの主要課題。生命、社会、倫理といった課題が急務だ」などと話している。
同カンファレンスにはキリスト教、カトリック、ユダヤ教、イスラム教、仏教、ヒンズー教など各界から指導者や学者、人権活動家、メディア関係者など120人以上が集まる。
カンファレンスを主催するWCCは、これまでも信仰共同体との超教派の対話に努めてきた。だが、国際化に伴う社会の急速な変化に対応しきれず、WCCは「一層の努力が必要」(中央委議長)との認識を示している。今回のカンファレンスは、宗教枠を超えた協力関係を拡大する初の働きとしてWCCは期待をかけているという。期間中、ビジョンの採択と声明文の作成・発表を行う。