カナダの同姓結婚法案の投票を前に、先週1週間を通して法案の賛成者と反対者がそれぞれ集会を開いた、と米クリスチャンポスト紙が11日(日本時間12日)報じた。
中道左派のポール・マーティン首相率いるカナダ政府は、同性カップルの民事婚権を与えるための法案C-38を議会に提出した。同法案は、複数の法廷が同性結婚の禁止を人権侵害とする判決を下した事例をふまえて提出に至った。
9日にはカナダ各地から集まった約1万5千人がオタワのパーラメント・ヒルで同法案に抗議し、従来の結婚の保護を主張した。
カナダの保守的指導者、スティーヴン・ハーパーは群集を前に、「伝統的な結婚の定義を破壊することは、この国に在住する人々の文化的、宗教的な信念に対する攻撃である」と主張し、「私が首相に選ばれれば、結婚が一人の男性と一人の女性の間のものと規定する法律を制定することに全力を尽くす」と述べた。
高木幹久