スマトラ沖地震の津波犠牲者を追悼する集会が5日、被災国タイをはじめ各国で行われた。ロイター通信ら報道各社が伝えた。
5000人以上の死者を出したタイのプーケット島では、陸上競技場に市民ら1万人以上が集まり、夕刻になるとろうそくに火を灯して犠牲者と被災者のために祈った。共同通信によると、この集会はキリスト教など諸宗教の信徒らが共同で行い、式典の最後には犠牲者の魂が天に昇るようにと、ろうそくを灯した大きな紙風船を夜空に放った。
欧州各国では同日、キリスト教教会の正午の鐘にあわせて市民らが3分間の黙祷をした。黙祷中は多くの地域で商店や株式市場などが一時中断、駅や空港などの交通機関から路上の車までが一斉に止まり、欧州全体が静まり返った。欧州連合(EU)加盟の全25カ国では同日、各地で半旗が揚げられた。今回の津波で行方不明となった外国人は約1万人で、その大半を欧州出身者が占めている。