英国の聖公会のローワン・ウィリアムス大主教ら聖職者たちが先月26日にスマトラ島沖で発生した地震について相次いで声明を発表した、と英国内のメディアが3日伝えた。
英聖公会のローワン・ウィリアムス大主教は、日刊紙に寄稿した投書で「たった一人の無意味な死が信仰を揺るがすことがある」「(スマトラ沖地震と津波の)災害に直面して『これほど大規模な苦難を許した神様をどうすれば信じられるか』と疑念を抱くのも仕方ない」と述べた。
だが、大主教は「このような疑念を抱きながらも、信仰は持続しなければならない」とし、「宗教の本質は、状況を理解しようとすることではなくて、目の前に置かれた状況を少しでも改善する方法を見つけるために最善をつくすことにある。この精神によって、宗教は人類が経験した幾多の災いを乗り越えて今日まで続いている」と語った。
英聖公会通信によると、聖公会カンタベリー教区関係者も「地球上で最も貧しい人々が集中している地域に、しかもクリスマス直後に未曽有の大災害が発生した。多くの人々の胸の中に(神の存在に対する)疑問が生じた」「災害を通して、生命を与える存在は生命を奪うことも出来るという厳しい真理を再確認した」などと話した。
同関係者は加えて「神は人類に生きて動く地球を与えた。地球が生きて動くから人類も生きることが出来る」と述べる一方で、キリスト教は人間の罪の側面を否定しないのと同様、生きた地球が内包する危険も否認しないとした。
一方、英聖公会は津波発生から1週間が経過した今月2日、国内各地の教会で犠牲者の昇天記念と被災地支援募金のための集会を行った。