米CNNは16日、1950年から2002年にかけて、米カトリック教会の神父4450人が児童への性的虐待をした疑いがあり、性的虐待の件数は1万1000にのぼるという調査報告をした。教会内での性的虐待の実態を裏付けた形となり、国民全体に大きな論議を呼びそうだ。
16日に報告された調査は、全米カトリック司教協議会が犯罪調査機関に委託したもの。CNNは草案のコピーを入手した模様で、正式な報告は27日に予定されている。
草案によると、疑いがある神父は、52年間に着任した神父11万人のうちの4%にのぼる。そのうち2件以上の容疑がある神父は1800人以上とされ、10件以上の容疑者は133人と報告された。被害者の78%が11―17歳で、7歳以下の児童も全体の6%を占めた。
虐待件数の6700件については調査、立証済みで、1000件は立証できなかった。残り3300件は、事件に関与した神父が死亡したため調査不可能だとのこと。性的虐待の被害者団体は、「教会は事実を長年隠してきた」と批判している。
事態を重く見た米カトリック教会は、法律専門家を通じて事実関係の究明に努めるとともに、被害者と被害者家族のケアを急いでいる。マサチューセッツ州スプリングフィールド教区は18日までに、弁護団を通じて性的虐待の経歴を持つ元神父10人のその後の生活について調査、監視を開始したと報告した。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
映画「パッション」続編、今年8月にもイタリアで撮影開始へ
-
英国で「静かなリバイバル」 教会の礼拝出席率が増加、Z世代の男性で顕著
-
救世軍、ブース記念病院を事業譲渡 7月から「タムス杉並病院」に
-
聖職者への唾吐き、教会施設への攻撃など イスラエルで反キリスト教事件が増加
-
Gゼロ時代の津波石碑(2)悪人正機説の起源 山崎純二
-
一日一生、一日一笑、一日一勝 佐々木満男
-
「苦しみ」と「苦しみ」の解決(3)心を神に向ける 三谷和司
-
コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(1)一切は空 臼田宣弘
-
2025度「津田梅子賞」募集開始 女性の未来開く個人・団体、先駆的な女性らを顕彰
-
日本キングス・ガーデン理事長の宇都宮和子氏死去、81歳
-
映画「パッション」続編、今年8月にもイタリアで撮影開始へ
-
救世軍、ブース記念病院を事業譲渡 7月から「タムス杉並病院」に
-
「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る
-
「カトリックジャパンニュース」がスタート カトリック新聞は休刊
-
英国で「静かなリバイバル」 教会の礼拝出席率が増加、Z世代の男性で顕著
-
キリシタン弾圧を描いた遠藤周作の代表作『沈黙』 絶望の淵で宣教師が得た答えとは?
-
「森は海の恋人」の畠山重篤さん死去、81歳
-
東京で初の「赤ちゃんポスト」「内密出産」 賛育会病院が開始、国内2例目
-
「苦しみ」と「苦しみ」の解決(3)心を神に向ける 三谷和司
-
コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(1)一切は空 臼田宣弘