キリスト教学校教育同盟(東京・新宿区)と日本カトリック学校連合会(東京・江東区)が26日、午後1時半から聖心女子大学宮代ホール(東京・渋谷区)でキリスト教学校教育懇談会第二回公開講演会を開催した。講師は同大の山縣喜代学長で、『 「女子校は時代おくれか」 ― キリスト教を建学の精神に掲げて女子校であり続ける意味を問う』をテーマに講演した。
山縣学長は「現代社会において女性の特徴、特性および女性の能力全体を十分に開花させるために、女子高はジェンダー・バイアスがかからず、男性に依存をしないで問題意識、思考力、発言力、行動力を養い、女性の自己確立を容易にし、真の意味の女性の解放を促すのに適している」「女性の可能性を見つけ男女共同参画社会のモデルをイメージしやすく良い社会作りに貢献をできる女性を輩出する可能性が高い環境。非常に適切な環境であるにもかかわらず、女子高を廃止し共学制へと一元化することは、時代の必要性に即してないといえる」と述べた。
また「多様性が尊重される現代社会において、未だ真の意味の男女平等がなされてないのが現実である。だからこそ女子高および、そこで教育を受けた卒業生たちに課せられる使命が大きい」「今後、女子高で受け養った価値観によって男女平等ではない社会の概念を変革し、また命を宿す性としての感性を生かしたいのちが大切にされる社会作りを行っていくことが重要視される」などと語った。
講演後、栗木嘉子氏(聖母女学院短期大学助教授)、中島昭子氏(捜真女学校中学部教頭)、庭野めぐみ氏(日本テレビ報道局記者) 、土田政志氏(聖心女子学院初等科教諭)をパネリストに迎えフォーラムが行われた。