政府軍と反体制派の武力衝突が続き、軍事介入が行われているリビアでは6日、政府軍の攻撃により同国最大級の油田が生産中止に追い込まれるなど、深刻な衝突状態が続いており、同国および周辺国の人道的状況についても深刻な懸念が生じている。リビア国内で武装勢力の衝突が続く中、膨大な数の人々が危険に直面しながら生活している。
トルコ、マルタ島、イタリアなど地中海諸国に避難する人々も増加している。さらにソマリアやエリトリアからリビアに避難してきた人々も、さらなる避難場所を探さざるを得ない状況に追いやられている。
地中海周辺ではリビアの政情不安により、エジプトやチュニジアに逃亡してきた移民らを出身国に送還するなどの作業がなされており、複数の政府および支援機関が難民支援に乗り出している。
世界教会協議会(WCC)は6日、欧州教会協議会(CEC)および欧州移民のための教会委員会と連携して北アフリカ・欧州諸教会と一致したスタンスを示し、危機に直面して移住する人々らの支援活動を行っていくと表明した。国際社会においてさまざまな団体が、リビア武力衝突による危機とその結果について懸念を示している。
WCCではリビアで生じた避難民・移民に支援と保護を行っていき、またその責任を共に担っていくこと、リビアの危機に対する平和で公正な解決法を見出す努力がなされることを呼び掛けている。
具体的には、自国に帰国することができない数千人の人々に支援と保護を提供し、北アフリカリビア近隣諸国および欧州諸国に対し、リビアからの避難民を快く受け入れるようにさせ、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際赤十字およびレッドクレセントに避難民の安全・必要の確保のために支援すること、欧州連合(EU)加盟各国が移民と治安のための欧州委員イニシアチブに積極的に対応し、避難民をEU各国に適切に受け入れる体制を整え、またリビア武力衝突に関わる各国政府には国連とともに動くことで、交渉による和解を促進させ、衝突後のリビア国民の生活のため、さらなる命が失われないために奉仕することを促している。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
映画「パッション」続編、今年8月にもイタリアで撮影開始へ
-
英国で「静かなリバイバル」 教会の礼拝出席率が増加、Z世代の男性で顕著
-
救世軍、ブース記念病院を事業譲渡 7月から「タムス杉並病院」に
-
聖職者への唾吐き、教会施設への攻撃など イスラエルで反キリスト教事件が増加
-
Gゼロ時代の津波石碑(2)悪人正機説の起源 山崎純二
-
一日一生、一日一笑、一日一勝 佐々木満男
-
「苦しみ」と「苦しみ」の解決(3)心を神に向ける 三谷和司
-
コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(1)一切は空 臼田宣弘
-
2025度「津田梅子賞」募集開始 女性の未来開く個人・団体、先駆的な女性らを顕彰
-
日本キングス・ガーデン理事長の宇都宮和子氏死去、81歳
-
映画「パッション」続編、今年8月にもイタリアで撮影開始へ
-
救世軍、ブース記念病院を事業譲渡 7月から「タムス杉並病院」に
-
「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る
-
「カトリックジャパンニュース」がスタート カトリック新聞は休刊
-
英国で「静かなリバイバル」 教会の礼拝出席率が増加、Z世代の男性で顕著
-
キリシタン弾圧を描いた遠藤周作の代表作『沈黙』 絶望の淵で宣教師が得た答えとは?
-
「森は海の恋人」の畠山重篤さん死去、81歳
-
東京で初の「赤ちゃんポスト」「内密出産」 賛育会病院が開始、国内2例目
-
「苦しみ」と「苦しみ」の解決(3)心を神に向ける 三谷和司
-
コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(1)一切は空 臼田宣弘