世界で最も普及している英語訳聖書「NIV(New International Version)」の改訂訳が21日、3月に予定されている印刷版の発売に先駆け、電子書籍で販売が開始された。同訳は今年11月に、出版元の米ゾンダーバン社とビブリカのウェブサイトでテキスト全文が公開されている。
電子書籍でのいち早い販売開始について、ゾンダーバン社のモエ・ガーキンズCEO兼社長は「NIVの改訂がすべて整い、その到着を心待ちにしている方々がいるため、我々は可能な限り早く発売に踏み切りたかった」と説明した。
同社では電子書籍の販売開始に合わせて、NIV改訂訳が1冊購入される毎にヒンズー語訳聖書を寄付するキャンペーン「Buy One, Give One」を展開している。同社は来年1月4日までのキャンペーンで、最大3万冊を聖書を持たないインドの各世帯に寄付するよう用意している。贈られるヒンズー語訳聖書はNIV改訂訳と類似した訳出となっている。
ビブリカ国際CEOのキース・ダンビー氏は、同キャンペーンがNIVの歴史を支えてきた福音主義の伝統に沿ったものだと言う。「ヒンズー語を話す人々は6億人以上いる。ビブリカは今回、NIV改訂訳と類似した訳出の聖書をヒンズー語で出版した。これにより、平均的なヒンズー語使用者は神の言葉をより簡単に理解することができるだろう」と説明する。
現在販売されている訳出のNIVは、3月に改訂訳の印刷版が発売されるのと同時に販売が打ち切りとなる。ゾンダーバン社は来年、改訂訳と関連した電子書籍やアプリケーションなども販売する予定。