明治時代に長崎で宣教したフランス人宣教師マルク・マリー・ド・ロ神父が開墾した農地で23日、芋掘り体験が行われた。長崎市西出津町にある農地は今年4月、ド・ロ神父の精神を受け継ごうと地元の住民らが「ウーデーラ作業部会」(村上博部会長)を立ち上げ、再生させた。芋掘り体験には市民ら約50人が参加し、サツマイモの収穫を楽しんだ。長崎新聞が伝えた。
ド・ロ神父は1868年に来日したパリ外国宣教会所属の司祭。宣教地であった長崎で社会福祉活動と、農工業や建築といった様々な技術の伝承に努めた。1884年から1901年までの17年間は地域住民の生活向上のため、自ら買い求めた原野を開墾した。
今回行われた芋掘り体験の参加者は約3000平方メートルの畑で、スコップやくわなどを使ってサツマイモを収穫。同紙によると、参加した9歳と5歳の姉妹は「大きい芋が掘れたときは嬉しかった。家に帰って食べるのが楽しみ」と笑顔で話した。