世界的に著名な英国の物理学者スティーブン・ホーキング氏がこのたび著した新刊の中で「宇宙の創造に神は必要ない」という主張を展開し、キリスト教界などから批判が出ている。
書籍は7日に発売された『The Grand Design(ザ・グランドデザイン)』。ホーキング氏はこの中で、同国の偉人アイザック・ニュートンのように「宇宙が無から生じることはあり得ない。超越的な設計者(神)が存在する」と感じることも理解できるとしながら、「引力などが存在するため、宇宙は無から自らを創造することが可能。だからこそ宇宙は存在し、我々も存在する」などと主張している。
朝日新聞によると、ホーキング氏の主張を受けて聖公会の霊的最高指導者カンタベリー大主教のローワン・ウィリアムズ氏は、宇宙の中を説明するために人は神を信じるわけではなく、物理学は物事が存在する理由を説明できないという趣旨の反論をしているという。