【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)が極秘に中国での教会代表を選任した、との情報をタイ紙『バンコク・ポスト』が伝えている。その人だとされているのはクロアチア出身のモンシニョール・アンテ・ヨジツ。公式にはフィリピン駐在バチカン使節だが、実際には香港に居住して、聖座(バチカン)と中国の教会との連絡役を務めている。
モンシニョールは、中国当局に、香港の聖座研究ミッションの新しい責任者として、アイルランド人のマーティン・ニュージェント氏と交代した、と紹介されたという。ニュージェント氏は2001年以来、責任者だったが、本土を訪問したのは、2回もビザ申請を拒否された後のことだった。
中国とバチカンの外交関係は1951年に断絶した。中国に共産主義政権が樹立して2年後のことだった。
注=モンシニョールは、バチカンの司教補佐以上への尊称・呼び掛けに用いられる。