茨城キリスト教大学(同日立市)は今月8日付けで、看護学部長の小松美穂子氏(65)を同大初の女性学長に選出した。小松学長は就任後の挨拶で、同大での仲間や教職員らとの出会い、交流が「ともに、いきる」ことの喜びと、それを実践することの大切さを教えてくれると述べ、さらにそれが同大の教育理念「隣人愛」につながると語った。任期は2012年3月まで。
小松学長は、同大のキーワードが「ともに、いきる」であると紹介し、「人は1人では生きられません。喜びや悲しみを共有し、支えあうことで生きられるのです」と説明。同大での様々な出会いが「ともに、いきる」ことを育むと語った。
母性看護学と助産学が専門。県立医療大学保健医療学部教授・学科長、同大副学長を経て、07年に茨城キリスト教大看護学部教授、翌08年に学部長、今年8月からは前任者が退任したことから学長代行を務めていた。21日の記者会見では、「建学の精神を大切に、地域に貢献できる大学を目指したい」(東京新聞)などと抱負を語った。
同大は11年4月には、現在の文学部、生活科学部、看護学部に加え、4つ目の学部となる経営学部を設置する計画。また、新校舎建築や付属幼稚園のキャンパス移転、移転に伴う子ども未来研究所の設置なども計画している。小松学長は、改善される教育環境を生かし、「自ら学ぶ力を引き出す教育と一人ひとりを大切に温かく見守る支援体制づくり」を推進していきたいと語った。
同大は、戦後1947年に設立されたシオン学園幼稚園が前身。48年同学園高等部開校、49年にシオンカレッヂ開校。50年にシオンカレッヂを茨城キリスト教短期大学に改称し、67年に文学部を設置して茨城キリスト教大としてスタートした。95年大学院文学研究科を設置、00年生活科学部設置、04年に看護学部を設置し現在に至る。