サウジアラビアのアブドラ国王は4日、同国西部ジッダ郊外に先日開校した「アブドラ国王科学技術大学」が同国初の「男女共学」を採用していることに反対したイスラム聖職者サード・シスリ氏を、高位聖職者委員会のメンバーから解任する勅令を発した。国営サウジ通信が伝えた。
同大は9月23日、日本を含む各国から教授陣を招いて、世界的な先端技術研究拠点を目指し開校。イスラム教の戒律が厳しい同国において初めて男女共学を採用するなど、特別な規制緩和措置が取られている。
同国はイスラム教の中でも戒律が厳格なワッハーブ派が国教。イスラム法(シャーリア)の遵守を理念に掲げ「人間が意思の自由を持ち得るとの主張は異端である」などと定義している上、女性に対しては自動車の運転も禁じている。