恐怖に支配された捕虜収容所での信仰の葛藤や、国家を超えたクリスチャンの暖かい交わりを収録。生命の危険を顧みずに、キリストの歩まれた道を歩むことを選んだ1人の牧師が、現代に生きるクリスチャンに「信仰を生きる」意味を投げかける。
終戦時に渡辺牧師の上官らが戦犯として裁かれる中、渡辺牧師は、戦時中に英軍からひそかに医薬品を受け取り、収容所の捕虜のもとへ届けた愛の行為をたたえられた。
以下は本書に記載された手紙。
関係者各位
ミスター・ジョン・K・ワタナベは、以前、九龍の日本陸軍指令本部の通訳であり、のちに占領地総督部の外務班に勤務し、日本軍占領中の香港で、貴重な働きをされた方です。
彼は自分の生命と自由を賭けて、私が憲兵隊に捕まるまで、欠かすことのできないジフテリアの抗毒剤、血清、薬品、ビタミン剤、資金を持ち込み、病人食の調整を手助けしてくれました。彼はボウエンロード野戦病院やスタンレー収容所に収監された人たちにも大いに尽くされました。その人道的信念のため、日本軍の手で非常に苦しめられたことも明らかです。
どうぞ、この手紙を読まれる皆様、彼を信頼し、必要な場合にご援助を賜りますよう願います。私は彼の勇気あるクリスチャンとしての行動によって、どんなに励まされたことでしょう。どうぞ、よろしくお願いします。
P・S・セルウィン・クラーク(香港政庁医療衛生局長)
税込価格 : ¥1,575
出版 : フォレストブックス
サイズ : B6変 / 285p
ISBN : 4−264−02386