伝道用トラクトの制作やキリスト教書籍の販売などを行うプレイズ出版(愛知県新城市)の代表を務める岡本信弘氏が16日、東京都千代田区の在日本韓国YMCAで行われたインターナショナルVIPクラブ・水道橋(穂森宏之会長)の定期集会で講演した。「一枚のトラクト」ど題して、会社員、実家が経営するスーパーマーケットでの魚肉販売、献身、そして教会での奉仕がきっかけで始まった現在のプレイズ出版に至るまでの、自らの人生の証を語った。
ちょうど母親のお腹の中にいる時、母親が受洗したというクリスチャンホームで育った岡本氏は、高校卒業後就職し会社員として働いた。務めて約2年後、実家の八百屋がスーパーマーケットへと事業を拡大したため、会社を辞めスパーマーケットで魚肉の販売を行うことに。それから5年後、実家の仕事を後継者に任せられる状態になったこともあり、また子どもの頃からあった「神様のために働きたい」との思いにより献身へと導かれた。そして、教会奉仕の中でトラクト印刷の役が回り、教会が業務用の印刷機を購入、他の教会のトラクト印刷なども請け負い、印刷・出版を手がける「プレイズ出版」を立ち上げることになった。
岡本氏は、まったくの素人で始めたと当時を振り返り、1色印刷機で原稿を計8回通して、当時のキリスト教界では画期的な両面カラーのトラクトを印刷した経験や、「全日本リバイバル甲子園ミッション」(93年)でのチラシやポスターなどの印刷を、開催の約1年半前から用意したことなどを語った。
一方、教会での奉仕とともにビジネスをしている立場から、「ビジネスは人のつながりで動いていくもの」「誰かが喜ぶ顔を見るのが一番嬉しい」などと自身のビジネス観について言及。また、人にはそれぞれタラント(才能)があり、「固定観念の中で人を見るのは、神様に失礼だと思う」などと語った。