来年3月に行われる第10回国家晩餐祈祷会の第1回目の準備会が12日、在日本韓国YMCA(東京都千代田区)で開かれた。準備会には、大会顧問の土肥隆一・衆議院議員や、これまで同祈祷会を主導してきたビジネス宣教団体の日本CBMCのメンバーらが参加。前回の反省点のほか、次回のメッセンジャーや音楽ゲストなどが報告され、前回の350人を大きく上回る600人の参加を目指して準備を進めていくことを決めた。
国会議員や各界指導者らが集まり祈る同祈祷会は、日本では2000年に始まった。米国や韓国では朝餐祈祷会としてすでに何十年もの歴史ある運動となっており、両国ではともに大統領が出席、演説まで行う。
準備会では次回のメッセンジャーに日本の福祉界のパイオニアである阿部志郎氏(神奈川県立保健福祉大学名誉教授、横須賀基督教社会館会長)、音楽ゲストにオペラ歌手の稲垣俊也氏を招くことを報告。また目標の参加人数も、聖職者120人、夫人80人の計200人を招待し、一般参加も含めて600人を目指すことを決めた。
大会会長の杣浩二氏(日本CBMC理事長)は、「日本の教会を見ると3分の2は女性で、国家晩餐祈祷会も女性なくしてはありえない」と、次回から新たに聖職者夫人の招待枠を設けるなどの新しい動きを説明。準備会前に、クリスチャン議員の事務所を巡り同祈祷会の紹介したところ早速申し込みがあり、次回祈祷会の第1号申込者が国会議員から出たことを伝え、次回に向けた意気込みを語った。
一方、同祈祷会はこれまで日本CBMCが中心となり、ホーリークラブやインターナショナルVIPクラブ、朝祷会全国連合、国際福音伝道会、日本信徒前進宣教会などの宣教団体からなる実行委員会が主催してきたが、次回からは日本CBMCが主催となることが決まった。
このほか、今年3月13日に行われた第9回目の内容が映像で紹介され、次回はさらにより祈祷会にしようと意見が交わされた。
最後には、次回開催に向けてメッセンジャーや音楽ゲスト、また運営に当たる日本CBMCのメンバーらのために祈りがささげられたほか、7月に開かれる日本プロテスタント宣教150周年記念大会や10月に行われる第6回首都圏キリスト教大会など、日本のキリスト教の諸集会や日本が抱える諸課題のために祈りがささげられた。
今後は、来年3月5日の開催までに2回の準備会(9月18日、来年1月15日)が行われ、次回祈祷会の参加受付は、7月から始まる予定。
問い合せは、国家晩餐祈祷会事務局(日本CBMC本部内、〒651‐0068 神戸市中央区旗塚通6‐2‐2‐301、電話:078・291・5789、FAX:078・291・5786)まで。
<第10回国家晩餐祈祷会メッセンジャー 安部志郎 プロフィール>
1926年東京生まれ。49年東京商科大学(現・一橋大学)卒。米国ユニオン神学大学院に留学。明治学院大学助教授を経て、横須賀基督教社会館館長(1957〜07年)、神奈川県立保健福祉大学学長、日本ソーシャルワーカー協会会長、日本社会福祉学会会長、国際社会福祉協議会副会長、東京女子大学理事長など歴任。現在、横須賀基督教社会館会長、神奈川県立保健福祉大学名誉学長・名誉社会福祉学博士。主な著書に、「福祉の哲学」「福祉への架け橋」「ボランタリズム」「キリスト教と社会思想」「福祉のこころ」「人間と社会」ほか多数。