【CJC=東京】香港カトリック教会の陳日君引退司教(サレジオ会士)は5月29日のミサの際、1989年に北京の天安門広場で発生した蜂起事態の被害者を「殉教者」と表現した。
「事件後に出国した人たちは家に帰ることが出来ず、被害者の母たちは、息子や娘の死を公然と悼むことも出来ない。事件に関係したとして逮捕・拘留された人が何人なのか誰も知らない」と言う。
陳司教はその後、香港の外国特派員クラブで講演、中国が本土のカトリック教会を依然厳しく規制している、と語った。「地下教会」の司教や司祭への抑圧があり、政府公認の天主教愛国会が司教たちに、バチカンの承認なしに司教に任命された司教の叙階式典への出席を強要、一方で「不正な」叙階への参加に合意した司教には多額のカネを提供した例もあるという。
さらにカトリック系『アジア・ニュース』とのインタビューでは、故■小平氏が天安門での「大虐殺」を是認していた、と非難した。
注=■は登におおさと。