アルゼンチン西部メンドサ州で、牧師が教会に入り込んだ強盗に約2メートルという至近距離から銃撃を受けたが、胸ポケットに入れていた詩篇集のおかげで軽傷で済んでいたことが28日、同州の司法当局の発表でわかった。AFP通信が伝えた。
同通信によると、今回詩篇集で命を救われたのは、首都ブエノスアイレスから西約1000キロの街にある教会のマウリショ・ザネス・コンドリ牧師(38)。教会に2人組みの強盗が押し入った際、1人がコンドリ牧師に発砲。牧師の胸部に命中したが、銃弾は胸ポケットに入っていた詩篇集に当たり、牧師は軽傷で済んだ。
コンドリ牧師は、「この一件で、私は御心によって守られているのだと確信しました」(同通信)と語っている。
「詩篇」は旧約聖書に収められている150編からなる神への賛美の詩。その多くが、古代イスラエルの王ダビデの作だとされている。旧約聖書収録の書であるが、市販されている新約のみの聖書の中には、「詩篇付」のものもある。