【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は5月13日、パレスチナ自治区のベツレヘムを訪問、マフムード・アッバース大統領はじめ、パレスチナ自治政府関係者ら出席のもと、歓迎式に臨んだ。
バチカン放送(日本語電子版)によると、挨拶で教皇は長い闘争のために苦しみ続けるパレスチナの人々に心を寄せられ、特に家を失った人々、家族を亡くした人々のために祈りを約束した。「教皇庁は、パレスチナの人々が主権国家を持ち、祖先の土地において、国際的に承認された境界の中で、安全に、近隣の人々と平和に生活する権利を支持する」と教皇は述べ、その実現は遠いように思われても、イスラエルとパレスチナの双方が熱望する平和と安定を目指す希望を保つよう勇気付ける言葉をおくった。
教皇はまたイスラエルとパレスチナの治安上の問題が解決されることで、人々の移動の自由が可能になることを要望、パレスチナの人々も他の人々と同様に、結婚し家庭を築き、仕事や学校、病院に行く権利があると述べた。さらに、特にガザ地区をはじめ闘争で破壊された家々や学校、病院の再建が早期に行なわれるよう、国際社会に協力をアピールした。
この日、教皇は生誕教会前でパレスチナの信者と共にミサを捧げたほか、カリタス小児病院やアイーダ難民キャンプ訪問、アッバース大統領との会談を行なった。