壊滅的な火災から5年たち、ノートルダム大聖堂が再建された。これがフランスと世界のキリスト教界に新風を吹き込んでいる。
8億4600万ユーロ(およそ1350億円)を投じた修復工事は、150カ国の34万人にも及ぶ寄付によって支えられ、象徴的な尖塔、木材の骨組み、ステンドグラスの窓などが丹念に再現された。
エマニュエル・マクロン仏大統領は、「灰を芸術に変えた」職人たちを称賛した。修復された鐘と保存されている茨の冠は、ノートルダムの霊的核心を反映しているといわれる。毎年2千回の礼拝が行われるこの大聖堂は、文化的、霊的なランドマークであり続けており、毎年1500万人の人々が訪れる。大聖堂は、信仰、団結、欧州のキリスト教の遺産を象徴しているものだというのだ。
中世の既存の宗教権力に問題がなかったとはいわないが、この時代の欧州の芸術文化、風俗習慣には、キリスト教の影響が色濃く反映されている。霊的な側面からのみならず、芸術面からも非常に価値のある大聖堂だといえよう。記憶に新しい火災によって灰と化してしまったその大聖堂を、見事によみがえらせた職人たちの技術には称賛を送りたい。
フランスの霊性が引き上げられ、伝道する兄姉らの活躍とともに、人々が主イエスを信じることができるように祈っていただきたい。
■ フランスの宗教人口
カトリック 57・6%
プロテスタント 2・1%
英国教会 0・03%
ユダヤ教 1・0%
無神論 26・6%
イスラム 10・5%
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