水嶋光一駐韓国大使は19日、ソウルの韓国基督教総連合会(CCK)を訪れ、代表会長のチョン・ソヨン牧師ら幹部と会談し、日韓両国の関係発展のために韓国のキリスト教界の協力を求めた。
水嶋氏は2017年から19年まで在韓国大使館で総括公使として勤務経験があり、駐イスラエル大使を経て5月に駐韓国大使として着任した。
水嶋氏は、「韓国はプロテスタントが(人口の)20パーセント程度で、そこにカトリックを合わせれば(キリスト教徒が人口の)3分の1にもなる」とし、「韓国のキリスト教を代表するCCKを通じて韓国をもっとよく知りたいと思う」と訪問の趣旨を説明した。
水嶋氏自身はキリスト教徒ではないものの、日本では幼稚園、中学校、高校は全てカトリック系の学校に通ったという。「私の両親もキリスト教徒ではなかったが、キリスト教精神に共感してカトリックの学校に送ったようだ。駐イスラエル大使時代にはキリスト教の遺跡を訪問し、キリスト教と聖書について多く考えた」と話した。
チョン氏は、「日本はキリスト教が韓国よりも先に伝えられたが、拒否や弾圧といった複雑な歴史があり、殉教者も多い」とし、「日本人の多くは神の存在については認めるので、一度神を信じればあつい信仰心を持つことが多かった」と話した。
また、「尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の当選後、CCKは日韓両国が未来志向的に発展していかなければならないとする趣旨の声明を発表した。過去にとらわれず、未来に進んでいきましょう」と語った。
これに対し水嶋氏は、「解決すべき問題もあるが、未来志向的な関係を構築しなければならない。特に安全保障面では協力が必要。日本と同じ水準、あるいはある意味では日本を越えた韓国は、日本と経済的にウィンウィンな関係を持つことができるはずだ」と話した。
日本と韓国は来年、国交正常化60周年を迎える。水嶋氏は、「両国を行き来する人の数が今年1千万人を超えると予想されている。Kポップ、Kドラマ、Kフードも人気が高まっている。来年は記念碑的な年になるでしょう」と話した。
チョン氏は、「日本と韓国は共に自由民主主義国家であるから、互いに理解し合い、良い関係をつくれるでしょう」と応じた。
会談には、CCKからはオム・ギホ牧師(前代表会長)、キム・ヨンド牧師(名誉会長)、キム・ジョンファン牧師(事務総長)らが同席し、両国の関係発展のために提言した。