新約聖書学者でグノーシス主義の研究で知られる荒井献(あらい・ささぐ)氏が16日、老衰のため東京都内の病院で死去した。94歳だった。共同通信が21日、伝えた。
1930年、秋田県生まれ。東京大学教養学部卒業、同大学院西洋古典学博士課程修了。ドイツ・エアランゲン大学で神学博士号取得。青山学院大学助教授、東京大学助教授を経て、同大教授。退官後、92年から2001年まで恵泉女学園大学学長を務めた。東京大学名誉教授。日本学士院会員。
著書に『原始キリスト教とグノーシス主義』『イエスとその時代』『イエス・キリスト』『新約聖書とグノーシス主義』『問いかけるイエス』『ユダとは誰か』など多数。