酪農学園大学(北海道江別市)の黒澤記念講堂で16日、韓国キャンパス・クルセード・フォー・クライスト(CCC)のメンバーら21人を迎えた大学礼拝が行われた。礼拝では、ダンスやスキットなど、韓国CCCのメンバーらによる特別プログラムが行われた。
同大は文化交流を目的に、韓国CCCのメンバーらを迎えた大学礼拝を2008年から行っている。コロナ禍が明けたことで、4年ぶりの来日が実現した韓国CCCのチームには、韓国の14大学から学生が参加。礼拝では、光る手袋を使い音楽に合わせてメッセージを伝えるパフォーマンスや、ダンス、合唱、スキットを行った。
また、忠南(チュンナム)大学物理学科2年生の鄭允態(ジョン・ユンテ)さんが、証しを語った。「CCCや神様との素晴らしい出会いが、これまでずっと希望を持てずにいた自分を変えてくれました」。鄭さんはそう言い、「さまよっていたときは神様からの返事がなかったように思えましたが、今こうして日本で証しを読んでいる自分がいます。振り返ると、これが神様の答えだったのです。皆さんの人生にも神様の導きと祝福がありますように」などと話した。
礼拝は、同大宗教主任の小林昭博教授による司式で行われ、コーディネーター兼通訳として、日本同盟基督教団文京台レインボー教会(同市)の金周煥(キム・ジュファン)牧師も参加した。
礼拝後には、講堂2階のホールで茶話会が開かれ、同大の学生と韓国CCCのメンバーら合わせて40人以上が参加。参加者はスマートフォンの翻訳アプリを使うなどして交流を深め、中には韓国語で自己紹介する学生もいたという。
同大は農業系の大学だが、創立者の黒澤酉蔵(とりぞう、1885~1982)がクリスチャンだったことから、キリスト教に根ざした教育を行っている。建学の精神には、新約聖書に記された黄金律「神を愛し、隣人を愛す」に、農業系の大学として「土を愛す」を加えた「神を愛し、人を愛し、土を愛す」(三愛主義)を掲げている。大学礼拝は授業期間中の毎週火曜日に行われており、韓国CCCのメンバーらを迎えた次回の礼拝は、7月に予定している。
一方、CCCは1951年に米国で創設された学生宣教団体。その後世界中に広がり、現在は約190カ国・地域で活動しており、日本でも日本CCCが活動している。なお、米国では2011年に名称を「Cru(クル)」に変更している。