ビリー・グラハム伝道協会(BGEA、本部:米ノースカロライナ州)は25日までに、同協会のスタッフ約1割を削減することを公式に発表した。今回の人員削減で解雇されるのは、用地管理や給食管理などの分野で働くの就労者が中心だが、教役者育成を行うビリー・グラハム・トレーニング・センターでも6人を解雇する予定で、合わせて55人の人員削減を行う。同州のシャーロット・オブザーバー紙が伝えた。
同紙によれば、同協会の通信開発部門の責任者であるケン・バラン氏は、今回の人員削減は最近の経済危機の影響も少なからずあるというが、同協会のCEOであるフランクリン・グラハム氏により約1年半前から要請されていた同協会全体のコスト削減へ向けた動きの一環として行われるものだという。バラン氏は「我々は、我々に親切に献金をしてくれた人々の財産を預かる良い管財人となりたいのだ」とコメントしている。
同協会の収入はその75〜85パーセントが献金によるもので、バラン氏によれば、今年度はほぼ横ばいの状態だという。一方、書籍の販売などによる収入は減少したという。人員削減のほかにも、内部部署の合併や再編、管理スタッフの強化、用地管理やその他の日用業務のアウトソーシング化などのを行い、年間予算はこれまでに比べて約15%削減され、8400万ドル(約82億1000万円)程度になるという。
解雇者への告知は30日前には行われ、最終的には来月20日までに行われる予定。解雇者に対しては勤務年数に基づいた解雇手当が支給され、再就職の斡旋や、霊的カウンセリングも用意されるという。