カトリックのエルサレム総主教ピエルバティスタ・ピザバラ枢機卿が、ハマスによってガザ地区で人質となっている子どもたちと自身を交換することを申し出た。
枢機卿は10月16日、ビデオ会議を通じて記者団に対し、子どもたちを帰国させるためなら何でもすると答え「私の側には絶対的な可能性があります。イスラエル国防軍は、子どもを含む199人のイスラエル人の人質がハマスに拘束されており、ガザのどこに拘束されているか把握しようとしている」と発表した。
バチカン国務長官のピエトロ・パロリン枢機卿によると、バチカンは和平合意の仲介に協力する意向だという。パロリン枢機卿は「イスラエルとハマスとの間にどれほどの対話の余地があるのかは分からない。しかし、もし対話の余地があるならば、それは直ちに、遅滞なく進められるべきである」と述べた。
ピザバラ枢機卿は、聖地の平和と和解のための祈りと断食の日を呼びかけ、カトリック信者に祈りの時間を設けるよう促した。そして「この悲しみと落胆の時に、私たちは無力なままでいたくはありません。死とそのとげ(1コリ15:55)だけが私たちの耳に入るようなことは、決してあってはならないのです」と語った。
そして「だからこそ私たちは祈る必要性を感じ、父なる神に心を向けるのです。祈りととりなしの中で、この苦悩にあって神に懇願し叫び、神に立ち返ることによって、この時を耐え忍ぶために必要な力と平静を引き出すことができるのです」と加えた。
厳しい状況が続くイスラエル情勢を覚えて、この地の平和のために祈っていただきたい。
■ イスラエルの宗教人口
ユダヤ教 75・4%
イスラム 16・7%
プロテスタント 0・4%
カトリック 1・0%
英国教会 0・02%
正教会 0・6%
◇