幼い頃オルガは、近所の人たちから神様のことを聞かされ、教えられていた。オルガは、宣教団体が提供するバイブルスタディーの冊子を用いて、家族と共に学んでいた。「幼い頃の近所の人たちとの集まりを覚えています」とオルガは言う。
「私たちは、一緒に聖書を読み、学びました。その中で、神様の御言葉は私の中にはっきり植えられました。しかし、聖書に書かれていることを実行しようとすると、それはできませんでした。神様に赦(ゆる)しを求めても、また罪を犯してしまうのではないかと心配になったのです」
その後、オルガの父は悔い改めて信者となり、神様のことをさらに詳しく教えてくれた。しかしオルガは、自分の罪のことを考えるのが好きではなかった。彼女はいつも、神様に赦しを求めなくてもいい理由を探していた。
ところが2022年2月、ウクライナで戦争が勃発すると、全ての状況が変わった。「自分がもし死んだなら、いったい私はどこに行くのだろうという思いが止まりませんでした。そして、今までの自分の罪を悔い改め、神様に助けを求めました」
神に赦しを請うてから、オルガの人生は変わった。「変化がこんなに簡単に起こるとは思っていませんでした」と彼女は言う。
「今、私は神を信じるようになって、この戦争にそれほど恐れを抱いていません。自分が神の子であることも分かっています。以前は、友人から『一緒に聖書を勉強しよう』と誘われると、行かない理由を探したものです。今は、集会が待ち遠しく思うほど変えられました。聖書を読み、神様がどんな方なのかを理解することは、私にとって大きな喜びなのです。神様は私を見捨てません。私は今では、主にお仕えできることに感謝しています」
悲しいウクライナの戦禍だが、それを通して信仰に導かれる証しは大きな励ましだ。
人々が困難を通して「岩なるキリスト」のうちに平安を見いだすように祈ろう。速やかな平和の回復と救霊のために祈っていただきたい。
■ ウクライナの宗教人口
正教 61・2%
プロテスタント 5・8%
カトリック 10・1%
無神論 19・5%