イランのある地下教会の指導者が言うには、同国では多くの人々が夢や幻を通してイエスに出会い、信者になるそうだ。このような信者は、どんな困難があろうとも自分の体験したことを話すのをやめない。それ故、厳しい迫害に遭うのだ。
信者になった者の多くは、肩か胸の辺りに十字架がある白い服を着た男の幻を見る。その男が「私はイエスだ」と言うのを聞くそうだ。
この教会指導者によると、欧米では伝道された結果、信じてイエスに出会うかもしれないが、イランでは、夢やビジョンが人生の変化や心の変革に火をつけるマッチポイントになるというのだ。彼は、神が過去、どのように幻や夢を使って人類とコミュニケーションをとってきたのかを聖書で示し、今日なぜイラン人がこのような霊的体験をしているのかを次のように説明した。
「西洋的な理解では、何事も具体的で、検証可能で、説明可能であることが求められます。しかし中東では多くの人々が幻を見ます。このような体験を持つ人々が深く共鳴するのが中東です。西洋と中東とでは、ダイナミズムが全く異なるのです。イランでは、人々は幻を見て、汗をかき、震えながら目を覚まします」
また彼は、神は夢や幻を通して、神の人の人生を本質的に変えてしまうメッセージを幾度もしてきたことを、聖書の例証を用いて指摘した。
「アブラハムから始まり、モーセ、ダニエル、ヨセフ、主の母マリアまで・・・みんな夢や幻を見たのです。ペテロも宣教の初期に夢を見ました。この点で西洋と中東を並べて比較するなら、きっと驚かれるでしょう。どこでもいいです、イランやアフガニスタンの会衆に質問してみてください。『夢を見て、神に出会った人は何人いますか』と聞けば、90パーセント以上の人が手を挙げるでしょう。一方、欧米の教会で同じ質問をするなら『夢とはいったい何ですか』と答えるでしょう」
福音を聞く機会が極めて制限される国々で、一人でも救いたいと願う神の熱意は、夢や幻を通して人々に力強く働くのだ。
近年リバイバルに燃えるイランだが、厳しい迫害に負けず福音宣教は力強く進む。これら厳しい国々の救霊がさらに前進するよう祈っていただきたい。
■ イランの宗教人口
イスラム 37・2%
キリスト教 1・5%
無宗教 22・2%
ユダヤ教 0・02%