朝祷会全国連合の全国大会が11、12の両日、「希望に輝く」を主題に、カトリック手取教会(熊本市)で開催された。
今回は60回目となる記念の大会で、全国からカトリックとプロテスタントの教職者や信徒ら71人が集まり、説教を聞き、共に祈り、賛美をささげた。新型コロナウイルスによる影響で長らく会うことのできなかった「祷友」らは、久しぶりの再会を喜び合った。
1日目の開会礼拝は、カトリック島崎教会のアレッサンドロ・トゥルコ司祭が導き、テゼの賛美が会場に響き渡った。その後、カトリック福岡教区長のヨゼフ・アベイヤ司教が、「福音を生きる。福音を伝える」と題して1つ目の主題講演行い、信徒の召命とその使命について語った。
2日目に行われた2つ目の主題講演は、九州ルーテル学院(熊本市)の内村公春院長が、「熊本バンドが残したもの」と題して、スライドを用いながら、熊本バンドの信仰について分かりやすく解説した。
早天祈祷会では、日本基督教団熊本白川教会の富山信牧師が「信じる者になれ」と題して説教。5人が代表祈祷をささげた。
閉会礼拝では、日本ナザレン教団熊本教会の中出牧夫牧師が、「いつものように、さあ行こう」と励ましの説教をした。最後には、全国大会実行委員の堀原園江さんが、閉会の言葉を述べて祈りをささげ、参加者全員が輪になって手を組み、賛美歌「神ともにいまして」を合唱した。
長年、全国大会に参加している三島克己さんは、「印象に残る素晴らしい大会だった。熊本朝祷会のチームワークに敬服します」と語った。
朝祷会全国連合の河村賢吾会長は、「超教派による朝祷会の働きがコロナ渦を乗り切り、神の栄光を現すため、さらに前進できることを願っています。とても意義ある講演、説教が多く、これからの信仰生活に役立ちます。勇気とエネルギーを頂きました。感謝です」と話した。
朝祷会は1957年、大阪クリスチャンセンター(大阪市)に集まった14人の信徒らの祈りから始まった。週1回など、定期的に朝の時間帯に集まり、共に賛美し、御言葉に聞き、祈る朝祷会の働きは、その後、全国各地に広がっていった。2006年には、その超教派的な活動が評価され、エキュメニカル功労者賞を受賞するなどしている。
各地の朝祷会をまとめる全国連合は、全国大会を毎年開催している。熊本での開催は14年ぶり。希望者にはオプショナルツアーが組まれ、今回は熊本市内コースに18人、天草コースに14人が参加し、キリシタン遺跡などを訪ねた。