「ロックンロールの王様」と呼ばれ、数々の偉業を成し遂げたエルビス・プレスリー。その義理の弟がこの秋、エルビスのキリスト教信仰に焦点を当てた書籍を出版する。
書籍を出版するのは、ビリー・スタンレー氏。エルビスの父バーノン・プレスリーと、バーノンの2番目の妻ダバダ・スタンレーとの間に生まれたビリー氏は、エルビスとは異母兄弟。10月に出版する新刊『The Faith of Elvis(エルビスの信仰)』は、一世を風靡(ふうび)したスーパースターのキリスト教信仰を詳述するものだという。
英オブザーバー紙との最近のインタビュー(英語)では、音楽界の伝説的人物である義兄が公演前に毎回神に祈っていたと述べ、それが彼の緊張を和らげるのに役立っていたと語っている。また、自身が幼少の頃、就寝時に一緒に祈り、エルビスが聖書の物語を読んでくれたことや、エルビスが家でゴスペルを歌っていたことも覚えているという。
エルビスが公演前に祈っていたことについて、ビリー氏は「(エルビスは)助けが必要なときはいつも神に頼っていた」と語る。
「一度、『なぜ(毎回、公演)前に祈るの?』と聞いたことがあります。すると彼は、『緊張をほぐすためさ。でもそれだけじゃないよ。神様がこのコンサートを祝福して、良いものにしてほしいんだ』と答えました」
ビリー氏は、エルビスのキリスト教信仰にもっと光を当てることで、人々が「華やかさ」を超えて物事を見ることができるようにしたいと語る。
「エルビスは、主が与えてくださったものにとても感謝していました。彼は毎日、神に感謝し、祈りと聖書を読むことで常に神の導きを求めていました」
エルビスは1977年、米テネシー州メンフィスの自宅「グレイスランド」で、42歳という若さでその生涯を閉じた。亡くなったのは8月16日で、間もなく没後45年となる。