著名な米テレビ伝道者パット・ロバートソン氏の妻、デデ・ロバートソン(本名:アデリア・ロバートソン)さんが19日、米バージニア州バージニアビーチの自宅で死去した。94歳だった。パット氏と共に、170以上の国・地域で放送している米キリスト教テレビ局「CBN」や、米リージェント大学の指導的立場にいた。
デデさんには、70年近く連れ添ったパット氏との間に4人の子どもがおり、孫14人、ひ孫23人がいる。娘のアン・ルブランさんは声明(英語)で、「私たちの幼少期を通じて、母は岩のような存在でした。父は出張が多かったのですが、母はいつも私たち子どものそばにいました。それは子どもたちに大きな安心感を与えてくれました」と語った。
最近、CBNの長寿番組「ザ・700クラブ」のメインキャスターを、父のパット氏から引き継いだ息子のゴードン・ロバートソン氏は、デデさんがロバートソン家とその伝道活動の両方にとって不可欠な存在だったと語った。
「母は、ロバートソン家をまとめる接着剤のような存在でした。彼女はいつも舞台裏で働いていました。もし母がいなかったら、CBNは存在しなかったことでしょう」
デデさんは1927年、オハイオ州コロンバス生まれ。同州立大学とイェール大学看護学部で学び、看護学の修士号を取得。その後、将来の夫となるパット氏と出会い、54年に結婚。パット氏のようにテレビ画面で目立つ存在ではなかったが、CBNやリージェント大学、国際NGO「オペレーション・ブレッシング」の理事などを歴任した。
80年代には、『My God Will Supply(神は必要を満たし給う)』『The New You(新しいあなた)』の2冊の著書を出版。また、クリスチャン・ライフ・マガジン誌で毎月コラムを執筆した。
82年には米州女性委員会の米国代表に指名され、南米の女性の地位向上に努めた。86年には「今年のクリスチャン女性」にも選ばれている。
パット氏が88年の米大統領選の共和党予備選に出馬すると、87年から88年にかけて50以上の都市を訪問し、積極的な選挙活動を行った。