米国アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団のジョージ・オリバー・ウッド前総監督が12日、がんのため死去した。80歳だった。
同教団の発表(英語)によると、ウッド氏は昨年8月30日にステージ4の食道がんと診断され、化学療法や臨床試験薬を用いた治療を受けたが、「強い副作用」のためこれらは中止された。その後、非新型コロナウイルス性の肺炎に罹患したことで病状が悪化。家族に囲まれる中、天に召されたという。
がんとの闘いの間、ウッド氏は終始、信仰によって支えられ、明るさを保っていた。また昨年11月には、自身のフェイスブックに「もしも私が癒やされなかったとしても、それは決して、私の傍らで、またその他私のために祈ってくださっているすべての人々の信仰の欠如のためではありません」とつづるなどしていた。
ウッド氏は、2017年に75歳で退任するまでの10年間、同教団の総監督を務めた。在任中、同教団は一貫して拡大を続け、信徒数は10年間で286万人から320万人に増加。また、教会数も過去最高の1万3023件に達した。
後任のダグ・クレイ総監督はウッド氏を、「御言葉の人」「橋渡し役」「ペンテコステ派の大指導者」と称賛。さまざまな教派のキリスト教指導者から尊敬を集めたとし、次のように語った。
「彼は途方もない知性を持っていましたが、御霊に導かれることを犠牲にして、それに依存することはありませんでした。彼は若者や女性、少数民族に有意義な席を提供することで、彼らのために扉を開くという特別な能力を持っていました。それが、私たちの各部門の拡大の背後にある原動力となっています。私の人生における彼の指導はかけがえのないものでした。彼のリーダーシップあふれる決定は、常に聖書を通して行われました。彼は、私の聖書への愛をさらに豊かにしてくれました。また、法学の学位を持っていた彼は、文化的問題を聖書的な明晰(めいせき)さをもって扱うという個性的な視点を有していました」
ウッド氏の遺族には、56年間連れ添った妻のジュエルさん、同教団の定期刊行物「インフルエンス」の編集長である息子のジョージ・ポール・ウッド氏、娘のエバンジェリン・ホープ・ゾレキーさんがいる。