ボクサーから神父に転身したスチュアート・ロング(1963~2014)の実話に基づいた映画「Father Stu」(原題)が今春、米国で公開される。共にカトリック信者として知られるハリウッドスターのマーク・ウォールバーグとメル・ギブソンが共演する。
監督・脚本は、ギブソンとの交際が報じられているロザリンド・ロスで、本作が長編監督デビュー作となる。ソニー・ピクチャーズの配給で、復活祭(イースター)直前の金曜日である聖金曜日(受難日)の4月15日に公開される。
あらすじでは本作を、「ボクサーから神父に転身したスチュアート・ロングと、彼の自己破壊から救済に向かう感動的な旅の物語」と紹介している。
スチュアート・ロングを演じるウォールバーグは、本作のプロデューサーも務める。イエス・キリストの受難を生々しく描いた映画「パッション」(2004年)の監督として知られるギブソンは、スチュアート・ロングの父親役で出演。他には、ジャッキー・ウィーバーやテレサ・ルイズらが出演する。
ウォールバーグは、クリスチャンポストに寄せた声明で次のように述べている。
「トラブルメーカーから聖職者に転身するスチュアート神父の旅は、私を含め多くの人に感動を与えました」
「(監督・脚本の)ロスは、彼が誰であったのか、そして彼が出会った人々にどのような影響を与えたのか、その本質を捉える素晴らしい仕事をしました。私たちは、この映画で彼の精神を生かし、彼の善き働きを続けられることを願っています」
信仰に基づいた作品である本作は、ウォールバーグが何年も前から思い描いていた「実話にゆるやかに基づく」映画。昨年、多忙なスケジュールの合間を縫って製作を進めてきたという。
一方のギブソンも忙しい。現在「パッション」の続編に取り組んでいるとされており、1969年公開の西部劇「ワイルドバンチ」のリメイク版や、「リーサル・ウェポン5(仮題)」の監督にも抜擢されている。
ウォールバーグは、クリスチャンポストとのインタビュー(2018年、英語)で、ブロードウェイでミュージカルを見るよりも教会に行く方がよいとし、自身の信仰について思いを馳せながら一日を始め、そして終えるのが好きだと語っている。
「それ(信仰)こそがすべてなのです。私にとってはそれが、一日を始め、一日を終える好きな方法なのです」
「私はとても恵まれており、とても幸運でした。人生は失敗や失望、喪失があり、決して簡単なものではありませんが、私は信仰と家族に焦点を当てたからこそ、これほど多くのことを成し遂げられたのです」
■ 映画「Father Stu」予告編(英語)