「それゆえ、民の耳に触れ示して、『だれでも恐れおののく者は帰れ』と言いなさい」。こうしてギデオンは彼らを試みたので、民のうち帰った者は二万二千人あり、残った者は一万人であった。(士師記7:3)
聖書に登場するギデオンに関するお話はあまりにも有名で、クリスチャンの方々の多くは既にご存じだと思います。有名な士師記7章2節で神様は、ギデオンの率いる軍隊の数が多いのは、イスラエルの民が自らの力で成し遂げたと誇ることになるからよくないとギデオンに伝えます。神様に信頼して歩み、肉眼で見れば私たち以上の存在に勝利するのは、神様のご栄光を現すことであり、素晴らしいことです。しかし今回は、冒頭で挙げた次の7章3節に注目します。実はそこに、私たちがこの世の中で直面するさまざまな問題に勝利するための知恵が隠されているのです。チームメイトの選択に関する知恵です。
私は信仰を持ち始めてから複数回にわたり、教会のミニストリーやビジネスにおいてリーダーというポジションに導かれたことがあります(今回は、2人が1つになる結婚や家庭に関しては触れません)。私の信仰的な未熟さから来ている欠点も多かったと思いますが、特に人々をチームに迎え入れる知恵が私に欠けていたのは間違いなかったでしょう。つまり、チームメイトをリクルートする際に必要な知恵が欠けていたのです。
では、私たちはどのようなチームメイトを探し求めればよいでしょうか。経験豊かな人でしょうか。才能にあふれた人でしょうか。人気のある人でしょうか。従順な人でしょうか。ここでも、御言葉に知恵を求めることが不可欠です。これを怠ると、後で痛い目に遭うことになります。私は何度もそのような経験をしました。リクルートするための知恵は聖書に満ちあふれるほどありますが、今回はその中の1つに絞りたいと思います。それは、目指す目標に対して恐れるのではなく、勝利を信じて共に歩める人を選ぶことです。
私たちが目標を掲げると、それに対して肯定的な姿勢で協力する人がいれば、反対に否定的な姿勢で非協力的な人もいます。私は後者の人がチームにいたとき、その人を何とかして説得し、引き込もうとたくさん努力しました。また、その人に好かれようと頑張りました。しかし、それらの努力は失敗に終わりました。それは聖書の教える知恵ではないのです。
私たちのすべきことは、勝利を信じて共に励まし合い、前進することのできる仲間を求めることです。このように言うと、この社会、いや教会からも冷たい対応ではないかと批判の声が聞こえてきそうですが、聖書は何と教えているでしょうか。神様はギデオンに「だれでも恐れおののく者は帰れ」と言うように命じました。信仰を持つあなたは、この神様の真実なる忠告にどのように応答しますか。
私たちの導く組織が前進できていない、成長できていない、繫栄できていない理由は何でしょうか。人間関係にあると既に気付かされていても、何をしたらよいか分からないのであれば、まずはあなたのチームメイトの考え方や姿勢を見直すことをお勧めします。
あなたが信仰をもって歩み続け、最善を尽くしているにもかかわらず、あなたの足を引っ張り、あなたを見下し、あなたの代わりにリーダーになるんだと必死に頑張り、あなたを裏切ろうとしている人はいないでしょうか。あなたの成功をねたんで協力を拒むようになった人はいませんか。特に理由もなくあなたのことが嫌いで協力を拒む人はいないでしょうか。あなたのことを信頼できずにあなたの言う一つ一つのことに文句を言い、誠実に努力するあなたを邪魔する人はいないでしょうか。あなたのことを信頼せずに、あなたがリーダーのポジションから外れることを願い、ただただすべての責任を取るようにあなたに迫る人はいないでしょうか。
私はこのような人々の期待に応えるために、頑張りました。しかし、この姿勢は神様の教えられている知恵ではないのです。むしろ、あなたと共に成功や勝利を信じることができない人々は、それぞれの場に帰るように促すことが、神様の教えられている知恵なのです。リーダーとしては厳しい選択ですが、神様が私たちに備えられた豊かで満ちあふれるご計画(参照・ヨハネ10:10)を全うするためには必要な決断でしょう。
神様があなたのために立てておられる素晴らしい豊かなご計画は、あなた一人で成し遂げられるものではありません。今もう一度、神様の知恵により、チームメイトを見直すことが必要かもしれません。たとえ少人数の組織であっても、共に勝利と成功を信じて歩むなら、大きな壁や難題にも勝利することができるのです。
GOD BLESS YOU!!!
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