長崎県の外海(そとめ)地方で、禁教令が出される中、厳しい迫害に耐え信仰を守り通してきた同地方のキリシタンの歴史を紹介する「外海キリシタン資料と教会写真パネル展」が、長崎市の歴史民俗資料館で開催されている。明治時代に宣教の傍ら社会福祉事業にも尽力したド・ロ神父が宗教教育のために作った版画や、観音像をマリア像に見立てた「マリア観音」など約80点が展示されている。長崎新聞が伝えた。
同パネル展は、「長崎の教会群とキリスト教関連遺跡」の世界遺産本登録に向けた運動を盛り上げようとして企画されたもので、同紙によれば、展示物のうち半数以上は個人や修道会から借り受けたものだという。
館長の永松実は同紙に対して、「これだけの物が残っていたのは奇跡的。信仰に対する思い、証しを感じてほしい」と、その思いを語った。入場無料。問い合せは、長崎氏歴史民俗資料館(長崎氏平野町7‐8、電話:095・847・9245)まで。