韓国の国民名誉協会が選ぶ2008年の「今年の名誉ある韓国人」に、金寿煥(キム・スファン)枢機卿(86)が選ばれたことが分かった。韓国の情報を発信する日本語サイト「イノライフ」が伝えた。
同サイトによれば、同協会は昨年末の1カ月間に約4000人を対象に調査を実施。キム・スファン枢機卿が92%の圧倒的な支持を得たという。95年から始まったこの「名誉ある韓国人」に宗教者が選ばれたのは金枢機卿が初めて。
昨年7月より入院している金枢機卿は、一時は呼吸困難で危篤状態になったが現在は意識を回復している。昨年のクリスマスには、李明博(イ・ミョンバク)大統領が入院中の金枢機卿を訪問し、回復を祈るなどした。
金枢機卿は、韓国の民主化運動が盛んな時代には独裁政権を批判。親北朝鮮の左派勢力が拡大した時代では、「米国を敵のように考えている(韓国人)兵士がいるほど、反米・親北勢力が拡大している」「韓国がどこに向かって進んでいるのか心配」などと発言し、左派勢力を批判するなどしてきた。
同サイトによれば、今回の調査では金枢機卿が都市部で取り組んだ貧困対策運動や、また韓国の民主化に寄与したことが高く評価された。