英国のカトリック司教と英国国教会の主教は25日、英ガーディアン紙に共同書簡(英語)を掲載し、アフガニスタンからの撤退期限が31日に迫る中、弱い立場にある同国民への増援を訴えた。
司教と主教らは書簡で、避難の窓が閉じつつあることは「気掛かり」であり、期限切れが迫る中、各国政府はこの危機に対する「道議的な対応」について自問すべきだと述べている。
また、英政府の行動は、救出人数ではなく、最も弱い立場にある人々のニーズに基づいてなされるべきだと進言。「私たちは英政府に対し、危険にさらされているアフガニスタン人や人権擁護者、女性活動家の支援をさらに進めるべきであり、人々が危険な旅をしなくても保護区域に到達できるよう安全な経路を開くことを強く求めます」と述べた。
「私たちの教区では、アフガニスタンをはじめとする世界各地からの難民に対する温かい対応を見てきました。わが国は国家として、割当人数ではなく目前の必要性と痛みに基づいて行動すべきです」
書簡には、英国のカトリック教会で移民・難民問題を担当するポール・マカリーナン司教、英国国教会チェルムスフォード教区のジョン・ペルンバラス主教、同サザーク教区のクリストファー・チェスン主教、同ダラム教区のポール・バトラー主教らが署名している。
「今もアフガニスタンにいる人々や大多数の難民を支援するためには、わが国の援助予算が必要不可欠です。同時に、保護を求めている人々への歓迎の気持ちを伝えることも英国の対応の一部でなければなりません」と書簡はつづっている。
「今は困難な状況ですが、私たちは最も弱い立場にある人々を中心に据えて行動しなければなりません」