今から10年ほど前、前職を早期退職して関西に移り住み、国内宣教を志す中、神様が私たちに求めることは「弱さに寄り添いなさい!」ということだけでした。
それ以来、いつ、誰に、どのように寄り添うのか?――と、進むべき道を求め続け、ブレス・ユア・ホーム(株)を設立し、日本宣教の扉を開く道を探り始めました。
日本社会の「キリスト教信仰」や「キリスト教会(共同体)」を分析
宣教手段を模索する中、日本社会における「キリスト教信仰」や「キリスト教会(共同体)」について、当初より以下のようなことを感じてきました。
- 一般の日本人にとって「キリスト教会(共同体)」は敷居が高く、多くの人は興味を示しつつも、一定の距離を持ちたいと考えている。
- 多くの「キリスト教会(共同体)」は、個人の信仰を重視したこともあり、日本人が大切にしている既存の共同体(家庭や職場など)との関係性が十分に築けていない。
- 上記にもかかわらず、多くの人は「キリスト教信仰」に好感を持ち、教会堂にも憧れを持っている。教会堂を用いた冠婚葬祭を希望する人は多い。
- 一般の日本人は、宗教に警戒心を持っているが、伝統的に深い祈り心を受け継ぎ、多くの習慣の中で個人的な祈りをささげている。また、「キリスト教信仰」における祈りにも一定の価値を認めている。
以上をまとめると、日本社会では「キリスト教信仰」を受け入れる備えがあるものの、地域の「キリスト教会(共同体)」が宣教の最前線としての機能を十分に果たせていないことになります。
そこで私たちは、強い絆を持つ全国の「キリスト教会(共同体)」と密接な連携を確保しつつ、その働きの母体は、日本宣教への志によってつながる軽い絆のネットワーク構築に向かうことにしました。
寄り添ってもらう側からすると、私たちの働きが、気軽に付き合える「信仰への扉」になることを目指しています。
「善き隣人バンク」稼働、宣教の仕組みが機能する
これまでブレス・ユア・ホーム(株)で試行したビジネスは、どれも大変効果的なものでした。グローバル化の進む現代社会では、心を込めて寄り添う働きの価値は非常に大きなものになります。
さまざまな分野において、各地の信仰者が私たちの働きに加わり、家庭や職場に祝福を持ち運び、ネットワークが拡大していきました。これらのビジネスを地道に育て上げることは、日本宣教を強く後押しすることになるでしょう。
一方、ビジネスを通して提供するモノやサービスは、提供してしまうと依頼者との関係がいったん終わってしまう特徴があります。継続的に寄り添う機能をどのように確保するかが次の課題になってきました。
私たちは、試行錯誤の中、弱さを抱える人々の「善き隣人」になることを目指す働きとして「一般社団法人 善き隣人バンク」を別途設立することにしました。
そして、この「善き隣人」になる働きこそが、神様の召命に応える私たちの働きの中核であり、これまで試行してきたブレス・ユア・ホーム(株)のビジネスは、この働きを強力に補完する立場にあることを次第に理解していきました。試行錯誤の10年間を経て、ようやくたどり着いた宣教の仕組みです。
昨年春のクラウドファンディングから始まり、多くの方の協力を得ながら完成したホームページが最近ネット上にアップされ、次第に問い合わせや依頼が入るようになりました。それと同時に、依頼に応える「善き隣人」のネットワークが徐々に拡大しています。
皆様の応援、ご支援、ご参加、ご協力をよろしくお願いします
神様の御旨に沿う働きを作り上げるのに10年を費やしましたが、その間、貴重な学びをさせていただきました。そして、私たちの働きは、これからが本番になります。
今後、活動の規模を拡大させながら、弱さを抱える多くの人々に祝福を届けてまいります。日本宣教拡大を願う全国の皆様からの応援、ご支援、ご参加、ご協力をよろしくお願いいたします。
■ 一般社団法人 善き隣人バンク
■ ブレス・ユア・ホーム(株)
◇