【CJC=東京】米大統領選挙の争点の一つが妊娠中絶。カトリック教会は反対の立場だが、容認派のバラク・オバマ氏(民主党)に票を入れた信徒も少なくないと見られている。
カリフォルニア州ストックトン教区モデストのセント・ジョセフ教会では主任のジョセフ・イージョ司祭が、オバマ氏に投票した信徒は、次のミサを受ける前に、告解することを考えるべきだ、と1万5000人以上いる信徒に伝えた。教区全体では20万人の信徒がいる。妊娠中絶する権利を擁護するオバマ氏の姿勢は、全米のカトリック教会に反発を呼んでいるが、司祭がこのような意思表示をしたのは、今回が初めて。
ストックトン教区のスティーブン・ブレア司教は、イージョ司祭とは別の意見で、どのように投票したかを司祭に明かすべきだ、と思う必要はない、と言う。
中絶支持を理由に投票したのなら問題だが、候補者が全ての問題で私たちの立場と同じなわけではないし、カトリック者のほとんどは経済問題で態度を決めたと思う、と同司教は語った。「オバマ氏に投票した司祭も多いだろうし、司教の多くもそうだったと思う」そうだ。