人気ポップ歌手ジャスティン・ビーバーが、イースター(復活祭)の4日、デジタルEP「Freedom.(フリーダム)」をリリースした。率直なイエス・キリストに対する信仰を歌った曲が収録された自身初となるゴスペルEPで、収録6曲のうち2曲では、親交が深いと知られているチャーチホーム(米ワシントン州)のジュダ・スミス牧師がフィーチャリングするなどしている。
スミス牧師がフィーチャリングしている楽曲の一つである「Where You Go I Follow」は、ビーバーが「3日目にあなたは復活された そして、すべての人のために死を打ち砕かれた」「あなたのような人は他にはいない ジーザス」などと、イエスに対する信仰を直接的に書き表した歌詞となっている。スミス牧師は歌の最後の部分で、最初は信仰に懐疑的な声として登場し、「このジーザスって誰? なぜジーザスのような人は他にいない(と言えるの)?」と疑問を投げ掛ける。しかし最終的には、イエスについて歴史的に知られていることが真実であるならば、「ジーザスのような人は他にいない」と言って終わる。
もう一つの楽曲「Where Do I Fit In」では、スミス牧師は「私はここにいる、私の子よ 大丈夫だ」「私の腕があなたを包んでいる 大丈夫だ」などと、心配事があってもすべて「大丈夫だ」と語り掛けてくれる神のような立場の声として登場。それに対しビーバーが一言、「ハレルヤ」と応えて終わる。
また、ビーバーがソロで歌う「We're In This Together」では、ビーバー自身が歌を聞く一人一人のためにささげる祈りが盛り込まれている。「今、この曲を聞いている一人一人のために祈ります 平安がありますように、喜びがありますように、自信を持てますように、安心感を持てますように」。そして、一人一人の祝福、またその経済や家族の祝福のためにも祈りをささげ、最後には「イエスの御名で」と2度唱えている。
最後の収録曲「Afraid to Say」では、前半で「間違ったことを言うのが怖いんだ あらゆる角度から批判される」「ミスは許されないの? 言ったことはすべて裁かれるの?」と、発言が一瞬で広がり、間違いがあれば徹底的に批判されるネット社会に対する恐れを歌う。しかし後半では、「神は私たちを見捨てない 暗い日々の中でも、最もふさわしくない時でも」「痛みの中でも、葛藤の中でも、神は私たちと共におられる 誤った決断をした時も、神は私たちと共にいてくれる」などと歌う。そして最後には、フィーチャリングしているローレン・ウォルターズが、人は母親の胎内にいるときから神に形造られ、その人生は神の計画のうちにあることをつづった旧約聖書の詩編139編13~16節の内容を読み上げる内容となっている。
ビーバーは、「フリーダム」リリースの約2週間前、3月18日には6枚目のスタジオアルバム「Justice(ジャスティス)」をリリースしたばかり。16曲入りのこのアルバムは、昨年2月にリリースした前作「Changes(チェンジズ)」同様、米ビルボードの主要アルバムチャート「ビルボード200」で初登場1位を記録した。さらに、収録シングル「Peaches(ピーチーズ)」も、主要シングルチャート「ホット100」で1位となり、男性ソロ歌手としては初の両チャート初登場1位同時獲得を達成した。
「フリーダム」の収録全6曲のミュージックビデオ(MV)は、いずれもiOS用アプリ「メモ」に楽曲タイトルを入力したシンプルなもの。ビーバー自身の姿はないが、7日にはビーバーの公式ユーチューブチャンネルですべて公開された。
なお、テレビ朝日によると、ビーバーは日本時間9日午後6時45分からテレビ朝日系24局(一部地域を除く)で放送される「ミュージックステーション」(Mステ)の3時間スペシャルに、6年ぶりに登場する予定だ。