世界的なパンデミックにまで拡大した新型コロナウイルスが、中国の武漢市で最初に確認されたのが2019年12月だった。中国政府が正式に“人から人への感染”を認めたのが昨年1月20日だ。あれから1年の時間が経過した。
当時、武漢市の病院崩壊や道端で倒れている人々の映像が世界中に駆け巡り、誰もが戦慄(せんりつ)を覚えたことだろう。そんな混乱の中、武漢市のキリスト者らが、防護服を着て路傍に立ち、マスクとトラクトを配布し、決してゆり動かされない永遠の希望を知らせるために伝道に立ち上がったのが、まるで昨日のように思い出される。
現在中国の感染は大陸全体でほぼ封じ込めが功を奏しているといわれている。
中国に聖書を配布する宣教団体 Bible for China(BFC)は、昨年はあらゆる障害に見舞われたが、驚いたことに、昨年の計画はすべて達成されたという。しかも彼らの最新の計画は、昨年の混乱が始まった武漢市での計画だった。どうやら昨年の終わりは、神の言葉の配布計画によって締めくくられたようだ。
BFCによれば、今のところ聖書配布の制限や取り締まりが悪化する兆候はないが、彼らの中国側のパートナーの態度から察するに、水面下で何かしらの統制や脅迫がある気配はあるという。
中国の希望は、1億人を超えるといわれるキリスト者だ。彼らが伝道に励み、中国が内部から変えられるように祈っていただきたい。
■ 中国の宗教人口
プロテスタント 6・4%
カトリック 1・6%
無宗教 44・4%
儒教 28・5%
仏教 12・5%
イスラム 1・9%