バヌアツの外島ペンテコスト島は、去年の初めに直撃した台風「ハロルド」の被害が最も大きかった島の一つだ。アッセンブリー教団のバヌアツ宣教師らは、救援活動を通して未伝地の人々への福音宣教の道が開かれるようにと祈りをささげていたところ、大きな扉が開かれた。
それは、ペンテコスト島中央山地の人里離れたラタップ村で起きた。村長が宣教師らを迎えたとき、彼の手の甲には、槍漁の際に負った感染症を伴う深い傷があることが分かり、手が上がらないほど腫れ上がっていた。離島の医療は限られており、感染症は致命的だ。痛みもひどく、村長は激痛で連日涙が止まらないという。
宣教チームが、台風被害への必要な援助の評価を終えると、パリス宣教師は、この村長の癒やしを祈るように、聖霊に促されたと感じたという。
ラタップ村では、土着宗教が奉じられていたが、村人は、パリス宣教師の祈りの申し出に同意した。そこで彼は村長の癒やしのために祈った。祈りを終えると村に別れを告げた。
3週間後、食料品などの援助物資を積んだ船に乗って、宣教チームはペンテコスト島に戻りラタップ村に向かった。村に着くと、村長が腫れの引いた手を上げながら走り寄ってきたのだ。彼は、パリス宣教師が化膿した傷のために祈ったとたんに涙が止まって、その日から毎日どんどん良くなり、治ってしまったと証しした。パリス宣教師は、神こそが癒やし主だと述べ、栄光を神に帰した。
村長は、他の村人にも同じことをしたいかと尋ねるので、パリス宣教師は、村の小屋から小屋へと案内されるままに、生ける神の御力が現れるのを求めつつ、病人や怪我人たちのための癒やしの祈りをささげたのだ。
未開地で神は大きな奇跡と共に働いておられる。ラタップ村の救霊のため、またバヌアツとその島々での伝道が進み、人々が救われるように祈っていただきたい。
■ バヌアツの宗教人口
プロテスタント 73・5%
聖公会 12・1%
カトリック 11・9%
土着宗教 3・4%
バハイ 1・8%