カトリックのローマ教皇ベネディクト16世とロシア正教の総主教アレクシー2世が来年10月末、カスピ海の西南岸に位置するアゼルバイジャンで予定される宗教指導者の国際会合に際して会談する準備が進められているという。10日付の国営ロシア通信の情報として産経新聞が伝えた。
カトリックとロシア正教の指導者の会談が行われるのは初めてで、1054年のキリスト教東西分裂以来、対立を続けてきたカトリックと東方正教会の関係回復への大きな一歩となることが期待される。
この歴史的会談に関してカトリック側は今年3月、アレクシー2世と教皇との会談の時期が近づいていると発表。カトリック教会と東方正教会の間にいまだ根強い対立や解決困難な問題があることを認めつつも、会談実現に向けた前向きな姿勢が双方に見られることを明かし、同じキリスト者としての立場を尊重し双方が和解に向けて前進すべきとの見解を示していた。