【モスクワ=ENI・CJC】ロシア・トヴェーリ州の男娼がイエズス会士2人殺害の容疑者として警察に拘留された。
オットー・メスメル司祭(47、カザフスタン出身のドイツ系ロシア人)とビクトル・ベタンクール司祭(42、エクアドル出身)の死体がモスクワ市内ペトロフスカ通りのアパートで10月28日発見された。頭部に傷があった。
警察は、2人が約24時間隔で別々に殺された、と発表した。
RIAノボスチ通信は、「容疑者が飲酒後、アパートでベタンクール司祭と口論の際に殺害、その後24時間も飲酒していた所にメスメル司祭が来たので、証拠隠滅のため殺した。さらにウオツカを飲み干してから、数時間後に立ち去った」と警察関係者が語った、と報じている。
容疑者を、性的暴行と強盗の前科がある売春婦と認定した警察が携帯電話の通話を追跡し、市内のゲイクラブで拘留した。中南米出身で殺害の動機は宗教がらみと見られている。
カトリック教会は、現地メディアの殺害報道に反論している。
ロシア正教会系の通信は11月7日、カトリック信徒約200人がベルリンのロシア大使館の前でデモを行い、殺人事件の徹底捜査を要求した、と報じている。